クラウドファンディング2020

設立35年目のはじめての挑戦

この秋、大阪精神医療人権センターでは、大阪府下50箇所の精神科病院を視察した報告書「扉よひらけ⑧」を発行するためクラウドファンディングに挑戦しました。

精神科病院の閉鎖性・密室性は問題をより複雑で難解なものとし、偏見や差別を膨らませ、社会からの「隔絶」をいっそう深刻にしています。
精神科医療にかかわる人たち個々ではなく、病院をとりまくその構造にこそ「風穴」を開けることが、入院中の方の人権をまもり、権利を主張することにつながります。
そのことをクラウドファンディングを通して、社会にアピールしていきたいという思いからの挑戦でした。

でも、このプロジェクトは、報告書の発行だけが目的ではありません。全国に「精神医療人権センター」を設立するための出会いを届けることも目的としました。

「扉よひらけ」

「扉よひらけ」は、大阪府下の精神科病院への訪問の報告書です。
精神科の内部がもっと情報公開されたら、入院している人への暴力や人権侵害に歯止めをかけることになる!
精神科病院のありのままを第三者がレポートすることで入院中の方にも、病院を探している人も、「安心してかかれる精神医療」を自分で決めることができます。

私たちが目指していること

私たちの活動は、入院中の方に「権利があることを伝える」ことです。それは、大阪の私たちだけでは限られた方にしか実現できません。
この活動を多くの地域に広げることができれば、日本中の精神科病院で長く生活している人が、街で暮らすことへの希望を取り戻すことができます。
事実、大阪での活動では、退院につながった、または退院に向けて病院スタッフの関わりが再開しています。

その始まりは「あなたには、退院する権利がある」と伝えることや、電話相談で受けた「面会に来てほしい」という一言です。

全国からたくさんの方が応援してくださいました!

来栖清美さん 看護師・保健師、NPO kokoima理事

精神科医療をとりまく諸課題は、昔話ではなく、今この瞬間の現実。私たちは、傍観者・無関心ではいられない。

私たちは、ワタシには、何ができるだろう?
入院環境が、傷つきや苦しみを生みださないために。悲しみや諦めが、希望や可能性に変わるために。日々、最善のケアに尽力するスタッフさんを応援するために。

そんな思いから、センターの活動に強く賛同しています。同時に、多様な世代・立場の方々の力添えを願っています。

小堀真吾さん 神奈川精神医療人権センター

大阪精神医療人権センターさんの更なる発展と大活躍を期待しています。
神奈川精神医療人権センター(ケイピー)も後に続きます!

奥田慎吾さん

大阪精神医療人権センターは、精神病院に入院中の方に面会し「権利があることを伝える」という訪問活動とともに、療養環境サポーターの活動を通じ、開かれた精神病院の実現に向けて着実な歩みを続けてきました。
今回のクラウドファンディングを機に、各地で入院中の方が院外での当たり前の生活を取り戻せるよう、全国に「精神医療人権センター」が設立される機運が高まることを切に願っています。

高木俊介さん

35年の継続、そしてクラウドファンディングの成功、おめでとうございます。
設立当初にかかわっただけで、その後たいした協力もできずにきましたが、逆にさまざまなことでお世話になりました。講演会活動や電話相談から人権を守るための具体的で地道な活動まで、ほんとうに大変な作業を続けてこられたことに敬意を表します。
それでもこの国の精神医療は変わらず、病院はあいかわらず閉鎖的で、地域は貧困です。道のりは遠いですがお互いに、じっくりとしっかりとすべきことを続けましょう。

郭春生さん 家族・看護師

祝 大阪精神医療人権センター設立(1985.11〜)35周年

設立は燃えるようなエネルギーのなかで生まれました。
継続は力と言いますが、継続し続けることは至難の技です。

人権センターには色んな立場の人が、深い思いを懐きながら活動に多く参加に関わっておられます。
私は人権センターに関わる多くの人々に尊敬の念を抱いています。

私は還暦も遥か彼方の年男なので、笑顔で細く長く行こうと思います。よろしく!

里見和夫 理事

継続は力。一歩ずつ足元を踏み固めつつ着実に前進して行かれることを期待しています。ともに闘っていきましょう。

大久保圭策 理事

精神科病院に、わざわざ入りたいという人はいるでしょうか?まずいないでしょうね。骨休めに行く温泉宿ならどうでしょう?どんな病気でも、充分な休養が必要です。精神科においても、事情は変わりません。精神科病院はもっとも休養にふさわしい環境であるべきです。ならば、温泉宿のように、心が疲れたからしばらく入院したいと思えるようなところであるのが本来でしょう。訪問活動が少しでもその理想に近づく役に立ちますように。

大槻和夫 代表理事

「扉よひらけ⑧」の発刊おめでとうございます。
1985年の人権センター設立から35年が経過し,設立当初からのメンバーからすれば「思えば遠くへきたもんだ」という感慨もあるかもしれません。
その間,人権センターは地道に,地を這うように,活動を続け,いまでは,活動を支えていただいている方,支援を続けていただいている方の厚みも飛躍的に増してきています。
他の方も述べられているとおり,「継続は力なり」を心がけ,これからも精神科医療改革を目指して頑張ってゆきましょう。

位田浩 代表理事

大阪精神医療人権センターが長年にわたって活動を続けてこられたのは、精神科病院に入院している方の切実な声が途切れることなく続いていることに加え、それに応えて外部からの支援を届けたいという活動参加者がいてくれるからです。35年続けてきた底力で、安心してかかれる精神医療の実現をめざしましょう。

拡げよう支援の輪
~応援してくださったみなさま~

  • 愛須勝也さん
  • 東奈央さん
  • 丸住倫代@北大阪さん
  • 川島龍子さん
  • 西川健一さん
  • 谷村修さん
  • あいさん
  • 中村麻美さん
  • 濱田唯さん
  • 細井大輔さん
  • 彼谷哲志さん
  • 竹端寛さん
  • わたべまりこ♪さん
  • 有我譲慶さん
  • 高橋智さん
  • 田中精神科医オフィスさん
  • 藤原理枝さん
  • 山本深雪さん
  • harumamaさん
  • DASYさん
  • 伊達山伸嗣さん
  • 栄セツコさん
  • 麻生克郎さん
  • 中野豊子さん
  • 国府泰道さん
  • 眞浦有希さん
  • 佐々木 正和さん
  • 岡村拓究さん
  • 松田亘平さん
  • 佐藤純さん
  • 福山敦子さん
  • 知名純子さん
  • 酒井崇明さん
  • eric リプリーさん
  • Chiyo Fujiiさん
  • 大西香代子さん
  • 大杉光子さん
  • 澤田千恵さん
  • 原昌平さん
  • 渡邊乾さん
  • 堀合悠一郎さん
  • 川口知大さん
  • 江本純子さん
  • 佐竹直子さん
  • 岡崎伸郎さん
  • 清水由香さん
  • 藤澤真弥さん
  • 坂井 一宏さん
  • 上坂紗絵子さん
  • 他 匿名の方

全国から合計78名の方が応援してくださいました。

当センターの活動を維持し、充実させるためにご支援をお願いします。

現在、当センターの活動には、当事者、家族、看護師、PSW、OT、医師、弁護士、教員、 学識経験者、マスコミ関係者等の様々な立場の方が、世代を超えて参加しています。当センターは精神科病院に入院中の方々への個別相談や精神科病院への訪問活動、精神医療及び精神保健福祉分野への政策提言活動等を行っています。

会員・寄付について