
大阪精神医療人権センターでは、精神医療および社会生活における精神障害者の人権を擁護する活動を行うとともに、それを通じて精神障害者に対する社会の理解を促進し、障害の有無にかかわらず、誰もが安心して暮らせる社会の実現を目指し、1985年から活動を開始し、2020年11月で35年目を迎えます。 私たちは、「声をきく」「扉をひらく」「社会をかえる」という価値観(ビジョン)を大切にしており、この価値観を実現するため、①精神科に入院中の方への個別相談活動(手紙・電話・面会)、②精神科病院への訪問活動及び情報公開活動、③精神医療及び精神保健福祉に係る政策提言活動(権利擁護システム研究会)を実践しています。 大阪府内では、精神科に入院中の方の面会が2016年度は39件でしたが、2018年度は171件、2019年度は182件となり、約5倍に増えており、精神科に入院中の方の立場に立った権利擁護活動のニーズの必要性を実感しています。 また、この面会活動によって、入院中の方の思いが実現できた(退院できた等)、また、病院職員の意識に変化が生まれた(退院に向けた活動が開始された)という成果も着実に生まれています。 活動に参加する方々からも、精神科病院内の環境に驚き、精神科に入院することについて、思い込みが変わり、日本の精神医療の現状を変えていかなければならないことが理解できたという声をいただいています。