お知らせ

【ご報告】精神科病院への入院に関する全国一斉電話相談

2022.07.25 UP

2022年2月2日、12日、22日の3日間、神奈川、埼玉、東京、兵庫、大阪、5つの精神医療人権センターにて一斉電話相談を実施しました。 詳細

3日間にいただいたお電話の件数合計は5センター合わせて92件でした。どの相談日も、各センターの電話は鳴りやむことがなく、話し中のために繋がらなかった電話も多かっただろうと想像しています。
いただいたお電話のうち相談件数は87件、苦情が4件、連絡・問い合わせが1件でした。苦情とは「このような電話相談はすべきでない」「意味がない」といった内容でした。電話はすぐに切れてしまったので、そう思う理由をうかがうことはできませんでした。

相談電話87件の5センターのうちわけは、神奈川18%、埼玉10%、東京20%、兵庫12%、大阪40%でした。

電話をくださった方の59%がご本人、33%がご家族でした。また、割合としては少ないのですが、病院の職員さんや元病院の職員さんからも電話をいただきました。

ご相談内容でもっとも多かったのは「入院に納得がいかない」という内容で、34件ありました。

電話をいただいた地域は、北海道から沖縄までと幅広く、精神医療人権センターが「ある」地域(5都府県)からの電話が45%、「ない」地域(42道県)からの電話が39%、地域不明が16%であったことも踏まえると、やはり精神医療人権センターのような機関や活動を求める方が全国各地におられるのだと、改めて実感しました。

一斉電話相談において精神医療人権センターに初めて電話をくださった方が81%、これまでも電話をくださっていた方が16%でした。新規の方が多かったことの背景としては、ひとつには開催にあたり、一斉電話相談の案内を全都道府県の家族会、弁護士会、精神保健福祉士協会、精神保健福祉センター、4府県の精神科病床をもつ医療機関にお届けしたことの影響が考えられます。都道府県ごとの家族会においては、各地域の家族会にもたくさんご案内いただきましたし、当センターがいつも企画を行う際に後援などのご協力いただいている団体でもホームページやSNSでご紹介いただきました。また、複数のマスコミで取り上げていただき、記者の方のなかには個人的にSNSで情報発信してくださった方もおられました。たくさんご協力いただきましたこと、誠にありがとうございました。
今回電話をくださった方の中にはすでに退院されている方もおられ、そのお一人から「自分も入院中に精神医療人権センターのことを知っていたら、電話をかけていたのに」という声をいただきました。入院中の方に精神医療人権センターの情報が届くよう、さらなる工夫が必要であると感じました。

相談についてですが、ご本人が現在入院している状況の相談が59%、過去に入院していた時に経験したことについての相談が16%、入院以外の相談が16%でした。

現在、過去を問わず、精神科医療機関への入院についての相談の内容で、もっとも多かったのが「入院に納得がいかない、退院・転院したい」が34件、次いで「退院支援・退院後の生活への不安」が22件、「入院生活 (病気・治療・薬・他科受診・私物や金銭管理・食事・喫煙・使役・他の入院者)」が20件でした。
これら相談の具体的な相談内容は大阪精神医療人権センターへの相談のご報告のなかで記載していますので、ご覧ください。全国一斉電話相談は終了しましたが、引き続き各センターでは入院中の方やそのご家族からのご相談を受けております。お電話、お待ちしております。

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現在、当センターの活動には、当事者、家族、看護師、PSW、OT、医師、弁護士、教員、 学識経験者、マスコミ関係者等の様々な立場の方が、世代を超えて参加しています。当センターは精神科病院に入院中の方々への個別相談や精神科病院への訪問活動、精神医療及び精神保健福祉分野への政策提言活動等を行っています。

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