2022年4月7日14:00~ 参議院会館にて開催
昨年10月、石川県内の精神科病院で5年前に亡くなった大畠一也さん(当時40歳)に対して行われた身体拘束が違法であったとの判断が最高裁で確定した。
一也さんは入院3日後に隔離され、その後、5名で押さつけて注射しようとした際に抵抗したことを「暴力」とされ、その翌日に興奮や抵抗がないにもかかわらず身体拘束された。
そしてその6日後に身体拘束を解除した直後に肺動脈血栓塞栓症で亡くなってしまった。
違法な身体拘束で人が亡くなることは決してあってはならない。
現在、「地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制の実現に向けた検討会」が開催されている。
3月16日の厚労省の検討会では、身体拘束の実施要件を定めた大臣告示に「検査及び処置等を行うことができない場合」という文言を新たに加える見直し案が示された。
このことを受け、当会は3月28日に院内集会を開催した。しかしながらその後の3月31日の同検討会においても、言葉を変えただけで、要件を緩和する提案が変わることはなかった。
「身体拘束ゼロ」への方向性と逆行してしまっている。
一人一人の命と尊厳を守る精神医療を実現するために何をすべきかを共に考えたい。