お知らせ

精神医療福祉を「変えたい」仲間集合!

2022.03.25 UP

ボランティア参加者は、精神保健福祉士や看護師など、国家資格をもって活動するひとばかりではありません。精神医療福祉に違和感を感じて、私たちの情報発信に賛同してくださった方が、講演会やイベント参加から入会になることも多く、そのなかからボランティアとして活動することになった会員さんもめずらしくありません。

ボランティアの立場は様々です。精神医療ユーザーが自身の体験を活かして活動するのはもちろん、行政の職員や建築士、学校の教員、主婦、学生など、多様な場面で得意を活かして人権センターを支えています。

大阪精神医療人権センターの活動に参加する理由

大阪精神医療人権センターは、なにより、入院中の方の声(声なき声も)を聞くことを第一としているからです。当事者、家族、法律の専門家、医療の専門家、福祉の専門家、私たちボランティアなど、この活動にかかわる全員で強いスクラムを組んでいるように感じています。

公開講座に参加した理由

私は普段は介護福祉士として老人介護施設で働いています。
精神病院で起こった事件をニュースや新聞で知るたびに、強い憤りを覚えるのですが、自分のような素人には何もできないと思っていました。そのような中、たまたまNHKの番組で福島の原発の影響で長い精神病院の入院から解放された方々を見ました。その穏やかな今の暮らしを見るにつけても、何故何のために長きにわたり人生を奪われなければならなかったのかと愕然としました。
その後、新聞に掲載された大阪精神医療人権センターの活動紹介で、当事者や専門職だけでなく一般市民も参加していると書かれているのを見て、私にも何かできることはあるのではないかと思い、参加申し込みをしました。

面会活動の様子

今は新型コロナウィルスの影響で行くことができませんが、2019年に講座を受けてから面会活動に参加し始めて月に1~2回のペースで行かせていただいていました。
面会は2人1組で行きます。雑談も交えながら近況や最近の思い、困っていることはないかなどを話します。本人が主治医やケースワーカーと話しをしていたら内容を教えてもらうこともあります。本人が希望される場合やご本人の了承をもらって担当看護師やケースワーカーにおたずねをすることもあります。その日のご本人の体調などによっては、話を聞き取ることも困難な時もありましたが、そういうときは早めに切り上げて「また来ますね」と伝えて帰ります。

面会活動で驚いたこと

面会活動を続ける中で、入院中のご本人が主治医や病院スタッフに退院したいという思いを伝えても、「どうせまた戻って来るのだから、ここに居たらいい。」と言われることがあると知り、とても驚き、ショックを受けました。
そのような返事はあまりにも短絡的です。これは問題解決を棚上げにし、お互いの信頼関係を損ねるものでしかないと思います。どうして、「あなたは自身の退院への課題をどう考えているのか教えてください。我々は、こんなことやあんなことがあると思います。それらの解決に向けて、お互いに知恵を出し合って協力していきましょう。退院しても、もし調子が悪くなったらすぐ受診に来て下さい。自分の状態を客観的に見ることも、必要な助けをためらわずに求めることも重要ですよ。」と言わないのでしょう。

私には「完全に治ってから出ていけ。そして二度と戻って来るな。その自信が無いなら一生ここにいろ。」と、言っているようにしか聞こえません。これは医療なのだろうか、とても乱暴な考え方だと思いました。      
こういったかたちで本人の主体性を奪っていくことはあってはならないことだと思っています。

今後にむけて

事は歯痒いほど遅々として思うようには進まないこともあるでしょう。それでも私はどんな遠方の病院でもさらりと涼しい顔をして出掛けて行こうと思います。物腰は柔らかく笑顔で、でもじっくりとタフに。
扉の向こうで待っていてくださるのは私達の隣人だと思っています。

新井聡子 大阪精神医療人権センター 精神科アドボケイト

※本インタビューはSOMPO福祉財団のNPO基盤強化助成で実施しました

大阪精神医療人権センターの新規入会を受け付けています。精神保健医療福祉を変えるために、入院中の方のご相談を聞いて、権利行使のための情報をサポートするNPO法人です。
私たちと一緒に、精神科病院を変えるために活動しませんか?仲間がいます。

まずは、講演会やオンラインイベントから

非会員でも参加できるイベントを開催することがあります。
現在はオンラインイベントや、ライブ配信などを中心開催していますので、最新の情報をご確認ください。
会員限定の企画や交流会なども頻繁に行っています。

その他の参加する方法

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記事への引用や、blogで話題にしてもらうこと、口コミや情報誌への掲載もたいへんありがたいです。
現在はオンラインイベントや、ライブ配信などが中心ですが、非会員でも参加できるイベントを開催することがあります。会員限定の企画や交流会なども頻繁に行っています。
オフラインで配布していただけるチラシやパンフレットも用意していますので、ご協力いただける方はお問合せくださいお問い合わせメールフォーム
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